2010年11月
駐レバノン大使
川上 公一
在レバノン日本国大使館のホームページにアクセス頂きありがとうございます。
レバノンは、フェニキア以来数千年の長く豊かな歴史を誇る国です。現在の人口は400万人以上と考えられますが、長い歴史を反映して多くの宗教・宗派が共存しており、極めて多様性に富む社会が成立しています。宗派としては、キリスト教(マロン派、ギリシャ正教、ギリシャ・カトリック
、ローマ・カトリック、アルメニア正教)、イスラム教(シーア派、スンニ派、ドルーズ派)等18が存在します。政治においても宗教・宗派の影響は極めて大きく、大統領はキリスト教マロン派、国会議長はイスラム教シーア派、首相はイスラム教スンニ派から選出される慣行となっています。レバノンから諸外国への移民は大変盛んで、レバノン本国の人口をはるかに上回るレバノン系の人々が外国に居住・活躍しています。
レバノンは民主主義と言論の自由が存在する国なので、中東地域全体に情報発信をすることができるため、学術研究、出版印刷、メディア、ファッション、芸術、広告等の多くの分野で地域の中心的役割を果たしています。
日本とレバノンの関係は極めて良好です。2010年11月には徳永外務大臣政務官がレバノンを訪問し、スレイマン大統領、ハリーリ首相及びアッシャーミ外相と会談を行いました。
また、2010年、日本とレバノンはともに国連安全保障理事会非常任理事国として、国際の平和と安全に係わる諸問題について緊密に協力して取り組みました。
在レバノン日本国大使館は、これまで水の分野における有償資金協力、草の根・人間の安全保障無償資金協力、技術協力、文化・学術交流、人的交流等様々な分野を通じ、日本とレバノンとの関係の強化に努めてきました。
日本とレバノンの間には多くの共通点がありますが、最も重要な点は、両国とも天然資源に恵まれないので、人的資源によって発展していかなければならないということでしょう。
在レバノン日本国大使館ホームページでは、レバノンと日本の相互理解と友好関係を増進するための情報を随時発信していきますので、活用頂ければ幸いです。
なお、レバノン情勢は時に急変することがありますので、レバノンに居住・訪問される邦人の皆様は渡航情報(スポット情報を含む)を常時参照されるようお願いします。