●山岳レバノン県シューフ郡及びベカー県西ベカー郡以南の地域
:「 退避を勧告 します。渡航は延期してください。」(引き上げ)
●首都ベイルートを含む上記以外の地域
:「渡航の延期をおすすめします。」(退避手段等につきあらかじめ検討してください。)(継続)
☆詳細については、下記の内容をよくお読みください。1.概況
(1)2006年7月12日、ヒズボラは国境地帯でイスラエル軍と交戦し、イスラエル軍兵士2人を拘束し、イスラエルに拘束されているレバノン人、パレスチナ人等の被抑留者の解放を求めています。これに対しイスラエルは、首都ベイルート南郊外や南レバノン県、ナバティエ県で橋梁の破壊やヒズボラ関連施設の空爆を行い、首都ベイルート南郊外のラフィーク・ハリーリ国際空港の滑走路も空爆しました。また、イスラエル海軍は首都ベイルート市内の港や灯台、北レバノン県トリポリ市の港、山岳レバノン県ジュニエ市の港等を攻撃しています。
同16日、イスラエルは、レバノン南部への大規模な空爆作戦を開始することを示唆しました。(2)レバノンは、約40万人のパレスチナ難民を抱え、国内12か所にパレスチナ難民キャンプがあります。パレスチナ武装組織の多くは、ヒズボラと共闘関係にあります。
2.地域情勢
(1)山岳レバノン県シューフ郡及びベカー県西ベカー郡以南の地域:「退避を勧告します。渡航は延期してください。」2006年7月12日、ヒズボラは国境地帯でイスラエル軍兵士2人を拘束し、イスラエルに拘束されているレバノン人、パレスチナ人等の被抑留者の解放を求めています。これに対しイスラエルは、拘束された同軍兵士救出のため、約6年振りにレバノン領内に地上軍を侵攻させたほか、南レバノン県、ナバティエ県、ベカー県で橋梁の破壊やヒズボラ関連施設の空爆を行い、また、同14日より南レバノン県の国境沿いの村々で、大規模空爆等を示唆し、住民に北部に移動するよう警告を行っています。同15日には、この警告に応えて移動していたトラックが空爆に遭い、20人近くが死亡する事件が発生しました。さらに、同16日、イスラエルは、レバノン南部への大規模な空爆作戦を開始することを示唆し、レバノン南部の住民に北方へ避難するよう警告する声明を発表し
ています。つきましては、これらの地域に滞在中の方は、首都ベイルート等「 退避勧告」の発出されていない地域へ速やかに退避すると共に、これらの地域への渡航に関しては、どのような目的であれ、情勢が安定するまでの間、延期してください。
(2)首都ベイルートを含む上記以外の地域:「渡航の延期をおすすめします。」(退避手段等につきあらかじめ検討してください。)
レバノンには多数の宗派の国民が混在して住んでいるところも多くあり、上記以外の地域もイスラエルの軍事行動の対象となる可能性があります。2006年7月13日、イスラエル軍は南部国境地域への空爆に続き、首都ベイルート南郊外にあるレバノン唯一の国際空港であるラフィーク・ハリーリ国際空港の滑走路を空爆し、この結果、同空港は閉鎖されました。また、同軍は首都ベ
イルート南郊外のヒズボラ系テレビ局関連施設の空爆も行っています。さらに、報道によれば、同15日、イスラエル海軍は沿岸に停泊中の艦艇から、首都ベイルート市内の港や灯台を攻撃し、同市内への攻撃を初めて行いました。この他、同軍は、北レバノン県トリポリ市の港や、山岳レバノン県ジュニエ市の港にも攻撃を行っています。特に、首都ベイルート南郊外にあるヒズボラの本
部拠点に対しては、連日執拗な攻撃を行っています。つきましては、これらの地域に渡航・滞在を予定されている方は、どのような目的であれ、渡航を延期するようおすすめします。既に同地域内に滞在中の方は、イスラエルの軍事行動やパレスチナ情勢の推移に十分な注意を払うとともに、退避等の手段につきあらかじめ検討してください。また、これにも拘わらず、やむを得ない理由で同地域に渡航される方は、上記の情勢に留意すると
ともに、最新の関連情報を収集した上で、退避手段等を確保しておくようおすすめします。3.滞在にあたっての注意
滞在中は、下記の事項に十分留意して行動し、自ら危険を避けるようにしてください。また、外務省、在レバノン日本国大使館及び現地関係機関等より最新情報を入手するように努めてください。(1)渡航者全般向けの注意事項
(イ)レバノン滞在中は、報道等を通じてイスラエルの軍事活動や国内政治情勢、これらに密接に関係しているパレスチナ情勢、シリア情勢などを注視しつつ、治安情勢の推移に十分留意してください。
(ロ)ヒズボラやヒズボラと親しい関係にあるパレスチナ武装組織の関連施設がイスラエルの軍事行動の対象となる可能性がありますので、軍事拠点や発電所・送電施設・主要道路の橋梁等のインフラ施設など標的となり得る場所には
近づかないでください。なお、イスラム教シーア派住民が多数居住する地域には、ヒズボラの関係施設があります。
(ハ)テロ事件等不測の事態に巻き込まれないよう最新の治安関連情報を入手してください。政府関連施設や公共施設、治安当局関連施設(警察、軍関連施設等)等テロ攻撃の標的となる可能性のある場所にはできる限り近づかないで
ください。(2)長期滞在者向けの注意事項
(イ)現地に3か月以上滞在される方は、緊急時の連絡等に必要ですので、到着後遅滞なく在レバノン日本国大使館に「在留届」を提出してください。また、届出事項に変更が生じたとき又はレバノンから去る(一時的な旅行を除く)と
きは、その旨を届け出てください。
なお、在留届の届出は、郵送、ファックスの他、インターネット( http://www.ezairyu.mofa.go.jp/ )によっても行うことができます。
(ロ)やむを得ない事情により、レバノンに滞在されている方は、平素から在レバノン日本国大使館と緊密に連絡を取ってください。また、不測の事態に備え、食料、飲料水を備蓄し、パスポート、貴重品、衣類等をいつでも持ち出せるように準備しておくとともに、退避手段についても常時確認しておいてください。4.隣国のシリア、イスラエルに対しても、別途危険情報が発出されていますので、同情報の内容にも御留意ください。
(問い合わせ先)
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐に関する問い合わせは除く)
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311 (内線)5139
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐に関する問い合わせ)
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311 (内線)3680
○外務省海外安全相談センター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311 (内線)2902
○外務省海外安全ホームページ:http://www.mofa.go.jp/anzen
○在レバノン日本国大使館
住所:Serail Hill Area, Army Street, Zokak El-Blat, Beirut, Lebanon.
(P.O. Box 3360)
電話:(961-1)989751~3
FAX:(961-1)989754
(c) Embassy of Japan in Lebanon
Serail Hill Area, Army St. Zokak El-Blat, Beirut, Lebanon