安全対策情報(平成28年7月~9月期)
1.治安情勢
(1)最近のテロ情勢
レバノンにおけるテロの発生件数は減少傾向にありますが、世界各地でシリア情勢の影響を受けたテロ事件(ISILやその共鳴者によるものなど)が発生しており、シリアと直接国境を接するレバノンにもテロリストが侵入、潜伏している可能性は否定できないため、引き続き警戒が必要です。最近治安機関がベイルートを含む各地でレストランやカジノ等のソフトターゲットや国軍施設に対するテロを計画していたイスラム過激派を検挙したとも伝えられています。不特定多数の人が集まり警備対策が不十分な繁華街や商業・遊興施設(特に外国人が集まる場所)、治安機関、教会やモスク、ベイルートにおいては特に南郊外(空港寄りのダーヒヤ地区)などがテロの標的となる可能性が考えられます。レバノン滞在中は治安情勢に関するニュースや周囲の状況に注意を払い、危険と思われる場所はできるだけ避け、不審な人物や状況を察知したら速やかにその場を離れる等、安全の確保に十分注意を払ってください。
平成28年7月から9月の間の主な事件は以下の通りです。
● バールベック・ヘルメル県のアルサールにおいて道路脇に仕掛けられていた爆弾が爆発し、付近を走行していた国軍車両に乗車した兵士数名が負傷した。
(2)誘拐・脅迫事件発生傾向
レバノンにおける誘拐事件の多くは金銭目的で、これまでのところ主な誘拐対象はレバノン人やシリア人の富裕層ですが、ISIL等の過激派による誘拐事件も潜在的な危険として注意する必要があると考えられます。誘拐事件の多くはバールベック・ヘルメル県内で発生しています。犯行グループは事前に被害者の行動を入念に調べた上で犯行に及ぶことが多いため、外出の際には時間や通り道を特定せずなるべく頻繁に変え、周囲の様子に不審な動きはないか気を配るなど、安全対策に十分に心掛けてください。
●バールベック・ヘルメル県のアル・カッダーンにおいて同地域を移動中のレバノン人男性が武装した3名組に誘拐された。犯人らは被害者をおよそ1時間半に亘り拘束し、被害者の乗車していた車両及び現金1万ドルを強奪した後解放した。
●ベカー県のサフラからディール・アル・アハマル間に至る道路上を移動中のレバノン人男性が何者かに誘拐された。犯人らは被害者よりおよそ1万ドルを強奪した後、翌日に解放した。
●バールベック・ヘルメル県のアル・ソルハにおいて同地域を移動中のイラク人が何者かに誘拐された。犯人らは同男性を数時間に亘って拘束したが、身代金等を要求することなく解放した。
(3)一般犯罪・凶悪犯罪傾向
日本人が一般犯罪に巻き込まれた事例は報告されていませんが、スリ、ひったくり、強盗等の一般犯罪は恒常的に発生しています。特にバイクを使用したひったくりには注意が必要です。また、レバノンでは内戦以来隠匿された銃器等が一般に広く存在しており、犯罪集団絡みや些細なトラブルなどが原因で発砲事件等に発展する場合があります。
期間中の主の事件は以下のとおり。
● 南レバノン県サイダ市のアル・アメリカン交差点付近において武装した男性らによる銃撃戦が発生し、同銃撃戦を制止しようとした軍兵士1名が負傷した。
● ベカー県のマジュダル・アンジャルにおいて個人間のトラブルに起因した銃撃戦が発生し、同銃撃戦の流れ弾により市民2名が負傷した。
● バールベック・ヘルメル県のナハレにおいて、家族間のトラブルに起因した銃撃戦が発生し、2名が死亡、複数名が負傷した。
2 対日感情及び日本企業の安全に関わる諸問題
レバノンでは特に反日的な傾向は見られず、一般的には対日感情は良好です。期間中、日本企業が対象となった事件等も確認されていません。
