安全の手引き
平成27年 2月 2日
在レバノン日本国大使館
レバノンでは、根深い宗派間、政治勢力間の対立に加え、隣国シリアの情勢悪化の影響を受け、テロ事件他地域的な武力衝突が発生するなど、治安情勢が悪化しています。
爆弾テロ事件は、特にベイルート市南郊外、トリポリ、ベカー県などで発生しており、トリポリやサイダでは宗派の違いを背景とした銃撃事件が発生しています。また、国内各地において身代金を目的とした誘拐事件も多く発生しているほか、レバノン国内には銃器が蔓延しており、些細なもめ事が銃撃戦に発展するなど、社会不安を誘発する事件が頻繁に発生しています。
また、隣国シリアの情勢悪化を受け、レバノン東部山岳地帯では、国軍とイスラム国(ISIL)、ヌスラ戦線等の武装組織との間で戦闘が断続的に発生するなど、特にシリア難民問題の長期化は、レバノンの治安悪化を招いています。2015年1月、イスラム国はシリアで拘束した邦人を殺害後、今後日本人をテロの標的とする旨の声明を出しています。
このような状況の中で安全に生活するためには、日々刻々と変わる政治・経済・治安情勢について各自が的確な把握に努めることが重要です。外務省は、海外安全情報を発出し、常時最新の治安状況についてインターネットを通じて提供していますので、同情報を参考にして下さい。特に危険情報が発出されている地域での滞在、渡航は、常に「自分の身は自分で守る」との心構えで警戒心を持って行動することが求められています。
レバノン国内で住所が決まりましたらできるだけ早く「在留届」を、また帰国が決まりましたら「帰国届」、さらに住所が変わった場合には「住所等変更届」を大使館に提出いただきますようお願いします。これら各種届は、大使館で記入・提出していただくか、インターネットで用紙を入手の上、大使館に郵送や、FAX等で送付していただいても結構です。大使館の郵便宛先とFAX番号、電話番号は次の通りです。
在レバノン日本国大使館(Embassy of Japan)
郵便宛先:P. O. BOX11-3360
Serail Hill Area, Army Street, Zokak El- Blat, Beirut, Lebanon
代表電話番号:01-989751~3(内線112)
領事直通番号:01-989856
FAX番号:01-989754
また「在留届」「帰国届」「住所変更届」は、外務省ホームページ(http://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )より、オンラインで提出していただくこともできます。
目次
Ⅰ 防犯の手引き
1.防犯の心構え
2.最近の事件・犯罪
3.防犯のための注意事項
4.交通事情
5.緊急連絡先
6.緊急時のアラビア語
Ⅱ 緊急事態対処マニュアル
1.平素の心構え
2.平素の準備
3.緊急事態が発生した際の行動
(別添1)外務省・大使館が提供する治安情勢や安全に関する各種情報
(別添2)緊急事態に備えてのチェックリスト
Ⅰ 防犯の手引き
1.防犯の心構え
普段からの万全な備えと、そのための努力や、必要に応じた費用を惜しまないこと、価値観の違いを認識し、常に現地の文化、風俗、習慣、宗教にも十分に考慮した上での行動を心掛けてください。
何らかの事態が発生したとき、情勢は刻一刻と変わります。新聞やテレビ、ラジオ、在留邦人や隣人、現地コミュニティとのネットワークにより情報収集することが重要です。外務省はインターネット上の海外安全ホームページ(http:www.anzen.mofa.go.jp/)で情報を提供しています(別添1「外務省・大使館が提供する治安情勢や安全に関する各種情報」参照)。
2.最近の事件・犯罪
(1)爆弾テロ事件の発生
2013年初夏以降、各地において爆弾テロ事件が発生しています。レバノンでの滞在にあたり、最も注意すべきはテロの脅威です。
これまでにベイルート市南郊外、ベカー、レバノン北部のトリポリや北東部アルサールにおいてテロ事件が多く発生しており、これまでのところ主にシリア内戦に介入しているヒズボッラーの活動拠点及び警察・国軍検問所等の治安機関に対してテロが行われる傾向にありますが、最近のトリポリでの事件ではシリア内戦を巡る宗派対立の影響も窺われます。また、最近発生しているテロ事件では、自動車に仕掛けた爆弾を遠隔操作又は自ら起爆したり、自爆ベルトを使用したいわゆる自爆による方法が多くなっています。治安機関の取締りにより、自動車爆弾を未然に押収するなど一定の成果も挙げられていますが、これらの地域で厳重な警戒体制が講じられていますが、今後、テロの発生が他の地域に拡大する可能性も否定できません。(近年発生した主なテロ事件→ベイルート市近郊:トリポリ・アルサール等)
【テロ対策】
テロは、不意をついて発生することを念頭に置いて行動し、常に最新の情報の入手に努めるとともに、テロの標的となる可能性がある場所には近づかないなど日頃から安全確保に努めてください。
最近発生した爆弾テロ事件では、複数の過激派組織が犯行声明を発しています。これらの過激派組織は、ヒズボッラーがシリアでの軍事介入から撤退するまで類似のテロを実行すると警告しています。テロに巻き込まれないために、渡航情報(危険情報)において「渡航の延期をお勧めします」に指定している地域への出入りは差し控えるようお勧めします。
特にターゲットとなっているのは、国軍、警察等の治安機関、政党の本部や要人の利用する事務所、放送局、特定の外国公館などです。また、ヒズボッラー支持者が多く居住する地域の密集地にある駐車場やガソリンスタンドもテロの標的となっていると考えられます。
出入国のためベイルート国際空港を利用する際は、空港ハイウェーを利用し、速やかに移動するよう心掛けてください。また、治安部隊が路上に配置されている場合は、治安部隊の指示、誘導に従って行動して下さい。特に治安部隊が多数展開し作戦行動を行っている場所には、呉々も近づかないようにしてください。
もし、滞在している場所の付近で爆発事件が発生した場合は、混乱や後続の爆発に巻き込まれる可能性もありますので、事件現場には近づかないようにしてください。
(2)誘拐事件
2014年以降、主に山岳レバノン県、ベカー県において、誘拐事件が少なくとも35件発生しています。主に誘拐の対象となっているのは、レバノン人及びシリア人の富裕層で、被害者家族等が身代金を支払ったことで人質が解放されるケースが多く見られます。また、2015年1月、隣国シリアでの発生した邦人誘拐・殺害事件の犯行グループであるイスラム国(ISIL)はその声明において日本国民に対するテロを脅迫しており、今後同組織が邦人の誘拐事件を試みる恐れも否定できません。
犯行グループは、誘拐対象者の行動を事前に観察し、対象者が車で移動しているところを人通りの少ない路上で襲撃、銃器で脅迫し連れ去るという手口で誘拐しています。
【誘拐事件対策】
人通りの少ない通りを単独で通行することはできるだけ控え、通勤、通学の時間や経路を変えて日常の行動に変化をつけるなど、誘拐事件に遭わないよう注意して下さい。また、北レバノン県やベカー県の国境付近などの不案内な地域には近づかないようにして下さい。(2014年誘拐事件発生件数及び発生場所参照)
(3)銃撃・砲撃、地域的武力衝突
北レバノン県アッカールやベカー県のシリア国境付近では、シリア国内での戦闘が波及し、レバノン治安機関と武装グループとの間で武力衝突が頻発しており、多数の死傷者が発生しています。また、シリア反体制派勢力が、ヘルメルやバールベックなどのヒズボッラーの影響力の強い地域に対して銃砲撃を行う事件も増えています。
レバノン北部トリポリのバーブ・タッバーネ地区及びジャバル・モフセン地区の間では、宗派間の対立による銃撃・手榴弾投擲事件が頻発し、また、国軍と武装グループによる武力衝突事件も発生しています。
パレスチナ難民キャンプでは、パレスチナ組織同士や住民の間で発砲事件等が散発しています。特に、サイダにあるアイン・ヘルウェ・パレスチナ難民キャンプは、アル・カーイダ系過激派が潜伏しているといわれており、サイダで発生した国軍襲撃事件やベイルート市南郊外で発生した爆弾テロ事件には、同キャンプ及びその周辺地域に潜伏する過激派も関与していたとみられています。
【銃撃・砲撃、地域的武力衝突対策】
渡航情報(危険情報)により「渡航の延期をお勧めします」に指定している地域には、立ち入らないようにしてください。特にレバノン北部トリポリのバーブ・タッバーネ地区、ジャバル・モフセン地区周辺、レバノン東部アルサールは、武装グループと治安機関及び宗派間の緊張が高く、周辺地域を巻き込んだ事件に発展する可能性があり、そのような事態に発展した場合には、治安機関によって幹線道路が封鎖されることがありますので、最新の情報収集に努めて下さい。
(4)シリア難民の増大と犯罪件数の増加
シリアでの情勢不安が長期化する中、シリア人難民が居住する地域周辺では、電力や生活用水を巡り、地元住民との間やシリア人難民同士の間で暴力事件やトラブルが増加しているとの報道があります。同地域周辺では、経済的困窮から強盗や窃盗などの犯罪件数も増加しています。また、一部のシリア人難民居住地区には、シリア反体制派の過激派が潜伏しているとみられていますので、不用意に近づかないようにして下さい。
3.防犯のための注意事項
(1)住居の選択
住居を選択する際は、門番の有無、建物入口の鉄格子や施錠扉などの防犯措置の有無を確認してください。低層階に入居する場合は、窓やバルコニーに鉄枠が設置されている住居を選択するようお勧めします。また屋上やベランダをつたって施錠をしていない窓から侵入する手口が多く見られますので、自宅を不在にする時や就寝の際には、窓の施錠を確認してください。
(2)外出時の注意
外出する際には、政党事務所や要人の住宅周辺、治安機関が活動している地域周辺の通過は極力控えると共に、特に次のような犯罪に遭わないようご注意くださ.
(ア) 強盗
強盗事件は人通りのない所や、夜間、街灯もなく交通量の少ない場所を中心に発生しています。このような場所の通過は避けるとともに、万一、強盗などのトラブルに巻き込まれた場合には、犯人が拳銃等の凶器を持っている可能性がありますので、抵抗せず、身の安全を第一に考えてください。
(イ)スリ、ひったくり
スリは、雑踏や相乗りタクシー(セルビス)の中で多く発生しているほか、ベイルート市内などでは女性を狙ったひったくりが発生しています。大金や貴重品を持ち歩く際には、目立たないようにする等十分ご注意ください。また、バイクに乗った犯人に鞄を奪われる時などに、被害者が思わぬ大怪我を負うことがあります。鞄は車道の反対側に所持するようにしてください。
4.交通事情
公共交通機関が充分に整備されていないため、多くの人が自動車を利用することから、通勤、登下校時は激しい交通渋滞となります。
ベイルート周辺では、至る所で路上駐車しているほか、歩道も整備されていないところが多数あります。また、雨期には道路が冠水して通行止めになることや、道路が陥没して通行の支障となることがあります。
治安情勢等に応じ、治安当局が路上に検問所を設けることがあります。このような検問所では、必ず一旦停止または徐行してください。治安当局の指示に従わず検問所を通り過ぎると、発砲される危険があります。また、検問などで提示を求められる場合がありますので、運転の際には、旅券などの身分証明証、運転免許証、車両登録証などを携行してください。
【交通事故防止対策】
レバノンでは、基本的な交通ルールが守られていない上に運転が乱暴です。交通事故を避けるために次のようなことに気をつけてください。
(1)タクシーやバス等は、乗客の乗降の際、路肩に車を寄せることなく突然停車することがあります。また、多くの車両が、方向指示器を出すことなく急に進路変更や車線変更をします。遠方の状況にも近くの状況にも注意を払い、十分な車間距離を取るよう心掛けてください。
(2)一方通行を逆走してくる車両やバイク等がよくありますのでご注意ください。無灯火で走行する車両もありますので、夜間の運転には十分注意してください。特にバイクは,信号を殆ど守らないなど無法状態です。
(3)万一事故に遭った際、言葉の障害等ご自身での解決は難しく、保険会社に処理を依頼することも想定されます。契約保険会社の連絡先を常備してください。
5.緊急連絡先
(1)在レバノン日本国大使館
代表電話番号:01-989751~3
領事直通:01-989856/01-989855
領事携帯:03-366018/03-345977
領事緊急:03-362540
FAX番号:01-989754
(2)警察(Internal Security Forces)
緊急:112/160
アシュラフィーエ警察署(東ベイルート):01-328086~7
ホベイシ警察署(西ベイルート):01-740942~3
ラウシェ警察署(西ベイルート):01-797238
バアブダ警察署(バアブダ地区):05-920152
(3)救急車
レバノン赤十字社:140
P.T.S Ambulance(民営):01-388688/01-388788(有料)
(4)病院
クレメンソー・メディカルセンター(ジュンブラート地区):01-372888
オテル・デュー病院(アシュラフィーエ地区):01-615300
ベイルート・アメリカン大学病院(ハムラ地区):01-350000/374374
トラード病院(カンタリ地区):01-369494/369495
(5)その他
消防:125
ベイルート国際空港インフォメーション:01-628000
7.緊急時のアラビア語
(1)「泥棒!」 = ハラーミー!
(2)「警察」 = ポリィス/シュルタ
(3)「助けて! = サァアドゥーニー!
(4)「病院」 = ムスタシュファ
(5)「医者」 = ドクトール
(6)「日本大使館」= アッサファーラ ヤバニーェ
(7)「やめて!」 = ワッイフ!
(8)「日本大使館に電話して!」 = イッタセル サファーラ ヤバニーェ!
テレフィン サファーラ ヤバニーェ!
Ⅱ 緊急事態対処マニュアル
1.平素の心構え
(1)緊急事態はいつ発生するか分かりません。日頃から新聞やテレビ、インターネット等を通じて最新の治安情報を入手するよう心掛けてください。緊急事態に備え、携行品等を準備しておくとともに、ご家族やお勤め先で緊急時の連絡方法や対応の仕方について予め話し合っておくことが重要です。また、常にご家族に対してご自身の所在を連絡するよう心がけてください。
(2)緊急事態発生の危険が高まった際には、早めに国外や国内の安全な場所に退避・避難してください。緊急事態が発生した場合には、お互いに助け合って対処することが重要です。平静を保ち、流言飛語に惑わされたり、群集心理に左右されないようにご注意ください。
2.平素の準備
(1)一時避難場所・緊急避難場所の設定・確認
勤務先や通勤途上、自宅等で緊急事態に巻き込まれる場合を想定し、それぞれの場所での避難場所を設定し、その場所や経路を予めご家族と確認しておいてください。
(2)携行品や備蓄用物資の準備
緊急事態の発生に備え、チェックリスト(別添2参照)も参考に、携行品や備蓄物資の準備をお勧めします。
(ア) パスポート、現金等
パスポートや身分証明証、現金等、退避・避難する際に最低限必要なものは、直ちに持ち出せるようまとめて準備しておくことをお勧めします。
パスポートや身分証明証は、出国などのために不可欠です。現金は、航空券購入用資金や当座の生活用を考えレバノン・ポンド貨と小額紙幣を含む外貨(米ドル等)の用意をお勧めします。
(イ) その他携行品
緊急事態が発生し、急に緊急避難場所へ移動したり、国外へ退避する場合、その避難場所に充分な受入準備が整っていないことがあります。このため避難や退避の際には、3日程度を過ごすことができるだけの携行品を持参することをお勧めします。この携行品は、いざという場合に直ちに持ち出せるようにまとめて保管してください。
(ウ) 備蓄
緊急事態が長期化しないことが予想される場合や市内外の移動が困難な場合には、慌てて自宅から移動するよりも、自宅で暫く様子を見る方が良い場合があります。このため、一定期間自宅から外に出なくても生活ができるよう平素から非常用食料や飲料水、医薬品、燃料等を一定量(10日分程度)備蓄してください。
3.緊急事態が発生した際の行動
(1)情勢の把握
(ア) 国内外のテレビやラジオ、インターネットなどから最新情報を収集してください。また、自宅の周りの隣人の様子にも注意してください。
(イ) 外務省・大使館は、治安状況等に応じて「危険情報」等を発表しますので外務省の海外安全ホームページ(http://www.pubanzen.mofa.go.jp/)で確認してください。ご心配している日本のご家族等に対しても、必要に応じ電話連絡されることをお勧めします。
(ウ)緊急事態が発生し、電話が不通になったような場合には、NHK衛星テレビ放送やラジオ・ジャパンの短波放送で大使館からのメッセージを流すことがあります。ラジオ・ジャパン(日本語)の放送時間と周波数は以下のとおりです。
中東・北アフリカ
放送時間 |
周波数 |
|
日本時間 |
レバノン時間 |
|
02:00-04:00 |
19:00-21:00 |
9765 |
04:00-06:00 |
21:00-23:00 |
9670 |
11:00-13:00 |
04:00-06:00 |
9620 |
(2014年10月26日~2015年3月26日)
ラジオ・ジャパンの最新番組予定表は
http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/japanese/top/index.htmlで確認することができます。
(2)避難・退避のタイミング
緊急事態の危険が高まった際には、「危険情報」等を参考にして、定期航空便などが利用できる間に避難・退避してください。空港や道路が突然閉鎖となることも想定されます。できるだけ早いタイミングで避難・退避されることを強くお勧めします。
状況により、大使館から自宅待機や避難・退避のための集合場所等を連絡したり、退避支援のためにチャーター船等を手配できる場合もあります。なお、その場合、利用に際しては所要の料金をお支払いいただくことになります。
(3)空港が閉鎖された場合の対応策
空港が閉鎖された場合などには、次のいずれかの対応策を検討してください。ご自身で独自に手配した手段や会社等が手配した手段で周辺国等へ退避される場合には、事前に大使館へご連絡いただくようお願いします。
(ア)自宅待機
自宅からの外出が危険と判断される場合には、自宅にしばらく待機して状況の推移を見守ってください。
(イ)レバノン国内の安全と考えられる場所への一時避難
自宅付近が危険な場合には、リゾート・ホテルなど、国内でも安全と考えられる場所を検討し、一時退避することも一案です。
(ウ)国外への退避
大使館が退避手段を手配できる場合、準備が整い次第、集合場所などを連絡します。その際には次の点にご留意ください。
・ 集合場所まではご自身でお越しください。
・ パスポート、身分証明証等の貴重品や携行品(上記Ⅱ.2.(2)
(イ)及び(ロ))は必ず携行してください。
(4)国外への退避(帰国)後の連絡
国外に退避された際には、ご家族等への連絡とともに、外務省海外邦人安全課(外務省代表:0081-3-3580-3311(内線)2306)や現地の日本大使館へも連絡いただくようお願いします。(了)
(別添1)
外務省・大使館が提供する治安情勢や安全に関する各種情報
(海外安全ホームページ(http://www.pubanzen.mofa.go.jp/))
1.広域情報
複数の国や地域にまたがる広い範囲で注意が必要な情報をお知らせするものです。
2.危険情報
渡航・滞在にあたって特に注意の必要な国・地域の現地情勢や安全対策の目安を4つのカテゴリーに分けてお知らせするものです。
● 「十分注意してください。」
その国・地域への渡航、滞在に当たって特別な注意が必要であることを示し、危険を避けていただくよう、お勧めするものです。
● 「渡航の是非を検討してください。」
その国・地域への渡航に関し、渡航の是非を含めた検討を真剣に行っていただき、渡航される場合には、十分な安全措置を講じることをお勧めするものです。
● 「渡航の延期をお勧めします。」
その国・地域への渡航は、どのような目的であれ延期されるようお勧めするものです。また、場合によっては、現地に滞在している日本人の方々に対して退避の可能性の検討や準備を促すメッセージを含むことがあります。
● 「退避を勧告します。渡航は延期してください。」
その国・地域に滞在しているすべての日本人の方々に対して、滞在地から、安全な国・地域への退避(日本への帰国も含む)を勧告するものです。この状況では、当然のことながら新たな渡航は延期することが望まれます。
3.スポット情報
限定された期間、場所、事項について安全対策の観点から速報的に発表するものです。
4.安全対策基礎データ
防犯・トラブル回避に役立つ各国・地域の基礎情報です。各地の犯罪状況やよく見られる犯罪手口、防犯対策のほか、出入国に当たっての注意事項、風俗・習慣の特色などを知らせするものです。
5.テロ概要
安全確保の参考としていただくため、その国のテロに関する概要をお知らせするものです。
(別添2)
緊急事態に備えてのチェックリスト
1.自動車の整備
自動車をお持ちの方は、常時整備、点検するようお勧めします。
□ガソリンの補充
□車内には懐中電灯や地図、ティッシュ等の備え置き
2.貴重品の確認
貴重品の保管方法や場所等については、日頃から家族全員が承知しておくようにしましょう。
□パスポート
(有効期間満了日まで6か月以上であることを確認してください。最終ページ「所持人記載欄」には必要事項を記載してください。)
□レバノン政府が発行した身分証明証等
□現金(レバノンポンド、日本円、米ドル)
□クレジットカード、キャッシュカード
3.退避・避難用携行品の準備
避難場所へ移動する際には、貴重品に加え、次に挙げる携行品をすぐに持ち出せるように準備しておくことをお勧めします。 但し、軍用航空機や軍用船舶を利用する場合など、持ち込める手荷物が一つに制限されることがあります。
□貴重品
□非常用食糧
缶詰、インスタント食品、粉ミルク等の保存食及びミネラルウォーター(3日分程度)
□水筒
□毛布、リュックサック、雨衣
□衣類・着替え(吸湿性・耐久性に富む素材を使った長袖・長ズボン
が賢明。)
□履き物(履きやすく、靴底の厚い頑丈なもの)
□洗面用具(タオル、歯磨きセット、石鹸等)
□医薬品
家族用常備薬の他、常用薬、応急用医薬品
□ラジオ
電池仕様のもの(電池の予備も忘れないようにしてください)
□その他
懐中電灯、予備バッテリー(電池)、ライター、蝋燭、マッチ、手袋等の防寒具